音源の標準規格GMより前に、すでにローランドが独自に開発していた標準音源仕様がGS音源です。
1991年発売のSC-55に搭載され、パソコンを使ったMIDI製作の標準音源として大ヒットしました。DTM(デスクトップミュージック)という言葉をはじめて使ったそうです。
ローランドはパソコンを使った音楽製作に力を入れていました。シーケンサーソフトと音源モジュールを同梱した「ミュージくん」を1988年に発売しています。音源としてMT-32という音源がセットで 同時発音数は最大32音、同時発音音色数は最大8音色+リズムでした。
この後「ミュージ郎」という製品に音源としてSC-55がセットされますが、これがGS規格初の音源だそうです。パソコンの普及に伴い、DTM人口が増えてそれと同時にGS音源がネット上では標準の音源として認知されて行った記憶があります。普及した者勝ちで、
当時は「SC-55互換
」という言葉をよく見かけたものです。
GS音源から機能を省いたのがGM音源といわれています。
GM音源は非力な音源でも再現出来る最小限の機能があればよくて、GSはローランドの持てる力を最大限に活かすことが出来る音源と考えて良いでしょう。
GSは音色も多いし、エフェクター等も豊富で高度な音楽表現が可能になっています。
GS音源ではキャピタル・トーンと呼ばれる基本音色128音色がGMに対応しており、バンクセレクトを使うことで、それ以外のバリエーション・トーンを選ぶこととが出来ます。
楽器メーカーの中でローランドは早くからパソコンと音楽を結びつけることに力を注いだメーカーでした。デスクトップミュージックを普及させたのはローランドでした。
私は生の楽器ギターから、音楽に興味を持ち楽器から買い始め、MTRによる多重録音を目指してキーボードを弾くようになりシーケンサーや、音源モジュールなどハードな製品を買い続けてきました。
雑誌にしても楽器関係の雑誌中心に読んでいました、今でこそ一家に一台はパソコンがあるような時代になりましたが、当時はまだパソコンは身近になくて、音楽とパソコンの関連についてはあまり必要性を感じていなかったと記憶しています。
今考えると、ローランドの目指した先見性には感心します。
ただ、インターネットで無料のシーケンスソフトや、音源などが入手できる時代が来るとは、、、、、。
MIDIとは
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